生理的是非
男は、女は、異性の何を見ているのか?
スーツをビシッと着こんだ男の人を見ると、そしてその人に多少とも興味をもつと、次の瞬間私は、必ず"ある決まったシーン"を思い浮かべることになっています。
それは彼が家で。
パジャマを着て、なぜか歯を磨いているシーンなのです。
外でどんなに格好よくても、人は必ず家に帰ってパジャマを着て、そして歯を磨く。
その姿が「ワッ、見なかったことにしよう・・・」と思うようなものだと、興味はそこでプツッと断たれるが、髪が立ってても可愛いかもと思ったとたん、ちょっとだけお話ししてみたいなんて勝手に盛りあがってしまうのだ。
すべては想像。
どこを見てパジャマ姿になるのか自分にもわからない。
でも、映像が妙に鮮明なのが、自分でもコワイ。
たぶんそれが、生理的に許せるか否かを決定する、無意識のチェックなのだろう。
格好よくても好感がもてても、タイプでも、"生理的にどうか?"となると、とたんにノーとなる場合が女にはよくあること・・・。
でもだったら、男の方にもあるんじゃないのか?
無意識に"生理的是非"をチェックするような想像力が。
果たしてどんなことなのだろう。
たとえば下着姿とか?
しみがあるスッピンを見せたときとか?
物を食べてる姿だったりして・・・。
案外これが難しくって、私は思わずまわりの男性に聞いてみた。
すると私の想像したものよりずっとコワイ答えが返ってきたのです。
「こいつ、家ではどんなだろうなんて男は想像しない。だって女はみんな"私はこういう女"という印を、体中にいっぱいつけてるじゃない?顔見て髪型見て、肌見て、服見て体見て、それに爪見て、それでひと言話せばすべてわかる。男はいやらしいから女をなめるように見ると思ってるでしょ?違うのよ。僕たちは外見見ながら、中をそっくり見てるんだよ」
男はみんなネクタイしめて髪を固めてるから、パジャマに着せかえなくてはならない。
でも女は、何を着ていても若ていなくてももう見え見えなのです。