しみがない肌
人の生涯において"幸せの量は決まっている"と言われるが、友人の場合は、それが大人になってからの年齢に、極端に固まったのでしょう。
「平凡な女」は、気づかないくらいの小さな幸せが、生涯を通じて淡々と流れていくから、幸福感というものを、明確には感じないが、彼女のようにドカンと幸せがやってくるのも悪くない。
めったやたらに経験できない二つの極端な運命と出会えることも、けっこう素敵かもしれないなどと思ったりした。
しかし、その後一度も、あの友人とは会っていない。
女性誌の編集者となった頃、あの人はどうしているのだろうと気になって、モデルクラブのメニューをめくったりもしたが、その後の消息はついぞつかめなかった。
あそこまでしみの無いきれいは肌は見たことがないほどだった気がする。